クルーズレポート

ロイヤルブルーナイト!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.04

ロイヤルブルー全員集合やって参りましたテーマナイト第四弾、ロイヤルブルーナイト!
これまでもアジアンナイトやオレンジナイト、仮装ナイトをご紹介して来ましたが、
今回はにっぽん丸のテーマカラー”ロイヤルブルー”を着飾る一夜のご紹介です。

開演の18時を前にして、2階エントランスホールは早くも青色に染まってきました。
なかなか訪れることのないアフリカ、寄港地の続いたヨーロッパ、
皆様現地で購入された洋服やアクセサリーを身につけながらのご登場。
シルキィなドレスを纏う女性は何ともロイヤル、シックな濃紺に決める男性はいつにも増してダンディですね!?

船体ロイヤルブルーところで「ロイヤルブルー」とは聞き慣れない色の名前です。
画材屋さんで探しても、なかなかこの名前の絵の具は見つからないでしょう。
けれどもこのロイヤルブルー、実はにっぽん丸のテーマカラーなのです。

昨年に大改装を終えた本船、その下部と上部にはテーマカラーの帯があしらわれています。
日本人の生活と馴染みの深い「藍色」ともとれるこの色、ロイヤルブルー。
19世紀の世界を驚かせた北斎の浮世絵「富嶽三十六景」を思い出します。

フロントスタッフとショップクラーク〜写真左からshopclerk:佐藤由起子、receptionist:村上理絵、若宮明子、新垣麗、shopclerk:丹澤千佳〜

にっぽん丸のフロントスタッフとショップクラークをご紹介。
この季節、絢爛と咲く紫陽花のように華やかな出で立ち。
手前にはロイヤルブルーに着替えたクルボン(マスコット人形)の姿も。

男性陣からの「一緒に写真を撮ってくれますか」という呼び声も多くあるとか。
ぜひとも旅の想い出に、でもほどほどにしないと奥様に叱られますよ!?
こうして、またにっぽん丸の印象深い一夜が過ぎてゆきます。

写真・文 : 中村風詩人

UNOコンサート ~情熱と哀愁~

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.03

UNOライブ風景Performer
大平重成(guiter)
大平里美(piano, synthesizer)

本日のメインショーは、ニュー・スパニッシュ・デュオのUNOさん。
初めてその音楽を聴いたのは、ラウンジ”海”のメロディタイムでした。
会場では椅子が足りないほどに、お客様がお越しになっていたのが印象的です。

大西洋の海原を駆ける爽快なギター、太陽を思い出すポップなピアノ。
仕切られたラウンジを、気持ちの良い風が吹き抜けるのを感じます。
そして本日のメインショー、ドルフィンホールにあの時の風が吹くのを確かに感じました。

UNO大平里美さん「南米を訪れた時に、インカ帝国の声を聞きました。その時の経験をすぐに楽譜に書き写し、5楽章にわたる曲を仕上げました。本日はその第1楽章”そしてインカは〜絆”を演奏いたします。」

大平里美さんが、宙の一点を見つめながら真剣にお話をします。
まるでその先にマチュピチュのような幻想的な都市を見るように。
いつの間にか会場が、大平里美さんの独特なお話に包み込まれていました。

UNO大平重成さん大平重成さんの低いボイスは、空中都市が動き出すように響く。
里美さんの透き通った声は、そこに住む子供からのメッセージ。
弾かれたギターの弦、鍵盤を跳ねる指先、何か壮大な物語が始まる予感。

その瞬間、会場に座る観客の耳があの時感じた風に撫でられます。
穏やかに、けれども情熱的に、心地よい音楽の風を感じます。
コンサート終了後に感じるこの爽快な気分は何でしょうか。
UNOさん、本日はありがとうございました!

写真・文 : 中村風詩人

またね!森田有香!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.02

森田有香さんツアーひと筋14年、既に世界を何周もしている森田有香さん。
世界一周クルーズはもちろん、国内外、期間を問わずツアーディレクターとしてアテンドをしてきました。
その森田有香さんが、今回バレンシアで下船、帰国をしてしまいます。
引き留めたい気持ちを抑え、今回は感謝の意を込めながこの記事を書きたいと思います。

森田有香お気に入りの丸窓「自分が楽しまないと、お客様に楽しんでもらうことは出来ない」
そう心に決めながら、今まで歩みを進めて参りました。
これが自然のうちに実践されているのは、今航海の毎日の笑顔が何よりの証拠です。

もちろん、大変な時もありました。
特に今回の急な航路変更で、下見に行くことが叶わなかったラスパルマスでは、
現地の情報収集が難航、ツアーを組む事には骨が折れたそうです。

フェアウェルダンスそんな苦しい時でも「ツアー楽しかったよ」と、
一言お客様に言って頂けるのが、何よりの励みになっています。
お客様の中には、「有香ちゃんが下船するのが本当に残念」と
言ってくれる方もおり、苦しい事はいつのまにか良い思い出に変わっている事に気づかされます。

森田有香の夕食まもなく半分を迎える今航海、世界半周を終えた森田有香さんから
最後に、お客様、そしてスタッフにメッセージを頂きました。

「世界をまわると、港の雰囲気も、海の雰囲気も全く違うことに気づきます。特にこれから訪れるメキシコの海の色や港の人々など、それは毎年見ても感動するほどの素晴らしいものです。皆様、どうぞ日々の変化をこれからも楽しんでください。」

森田有香さんは下船後、住まいのある神奈川県へと戻ります。
距離はありますが、日本からも必ず皆様を見守っている事と思います。
森田有香さん、ありがとうございます、そしてまた横浜でお会いすることを楽しみにしています!

写真・文 : 中村風詩人

第9の寄港地、バレンシア!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.01

バレンシアクルーズターミナルマドリッド、バルセロナに続く、スペイン第3の都市バレンシア。
日本でもバレンシアオレンジやカクテル”バレンシア”などで馴染みがありますが、
なによりここバレンシアは「パエリア発祥の地」として世界的に有名です。

にっぽん丸でも、「パエリア祭り」と題した入港歓迎のイベントを開催。
バレンシアの青年音楽隊、地元の子供達によるフラメンコ、
そして数百名分のパエリアを一度に作れる大鍋が登場しました!
こんな大きな鍋は見たことがないと、皆様大盛り上がりです。

パエリア祭り写真に写っているパエリアは、エビやイカ、貝などが入った、いわゆる「シーフードパエリア」。
これが日本人の考えるザ・パエリアですが、バレンシアの伝統的なパエリアは、
「パエリア・デ・カルネ(Paella de Carne)」という肉類のパエリアだそうです。

肉類のパエリアと言っても、使うのは牛や豚ではなく、ウサギ肉か鶏肉。
バレンシア県の中でも街によって使われる食材は違い、
他にも、フィデオ(Fideo)というスパゲッティを入れた「パスタ・パエリア」や、
「イカスミパエリア」など様々なパエリアがあるそうです。

その4種類全部を召し上がったというお客さまいわく、
「パスタ・パエリア」が、とにかく美味しかったとのこと。
パエリアの食べ比べが出来るのも、発祥の地だからこその贅沢ですね!

フラメンコ小腹も満たされ一息つくも束の間、お待ちかねの子供達によるフラメンコです。
まず自己紹介と共に1ポーズをとると、その度に「可愛い!」と拍手喝采の嵐。
踊り始めれば、旅の疲れもなんのその、一同メロメロで写真撮影です。

興奮の熱気を冷ますのは、バレンシアオレンジジュースとサングリア。
降り注ぐ太陽の下で飲む、果汁生搾りのフレッシュな味わいは格別。
でも飲み過ぎにはご注意を、サングリアのアルコール度数は11%ですから。

ところで、本日の降水確率はなんと80パーセント。
それでも予報を裏切るような快晴に恵まれたのは、にっぽん丸マジック?
あるいは、皆様の日頃の行いが良かったおかげでしょうか〜!?

写真・文 : 中村風詩人

第8の寄港地、チビタベッキア!

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.31

停泊場所アマルフィを出航してから、ちょうど12時間後。
5月27日の午前8時に、にっぽん丸はチビタベッキア港へと着岸いたしました。

「チビタベッキア」という地名は日本に馴染みがあまり無いと思いますが、
欧州では「Port of Rome」、または「Rome cruise terminal」と呼ばれ、
ローマに最も近い港として大型客船や国際フェリーが行き交う都市で有名です。

チビタベッキア駅チビタベッキアからローマまでは車、電車ともに1時間程度で着きます。
オプショナルツアーでは、大型バスを借り切ってのゆったりした移動ですが、
私たちは敢えてローカルな電車でローマに向かうことにしました。

「いいの、私たちはもうローマは何回も行ってるから」
とは、私たちが電車に乗るのを見送ってくれたお客様たちの声。
名高いローマよりも未知のチビタベッキアを散策しようという上級者の方々です。

スペイン階段電車に揺られること1時間余り、向かい合うボックス席が旅気分を盛り上げてくれます。
ローマの中心とされるテルミニ駅に到着し、メトロへと乗り換えます。
街をちょうど×印で分けるように走っているメトロでは、
ヴァチカン市国やコロッセオ、ボルゲーゼ美術館やトレヴィの泉など
主要な観光スポットにはほどよくアクセスが出来ます。

写真の場所は、映画「ローマの休日」の舞台として有名なスペイン階段。
階段前の「舟の噴水」は、かつてテヴェレ川が決壊し、
ここまで小舟が水で運ばれたエピソードに由来するのだそうです。

本日のチビタベッキア停泊は、出航時間が20時30分と遅く、
ローマをぐるりと一周見て回ることが出来ました。
寄港地が続きお忙しい中ですが、皆様も少しゆっくり出来たのではないでしょうか。
にっぽん丸はこれからイタリアを離れ、スペインのヴァレンシアへと参ります。

写真・文 : 中村風詩人

第7の寄港地、アマルフィ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.30

アマルフィへの通船「サントリーニ島は、本当に素敵な所だったわ」
と多くのお客様から感嘆の声を聞いてから早二日。
にっぽん丸は、イタリアのアマルフィへと入港いたしました。

同名の映画が公開されてから、なおいっそう憧憬の的となっている街。
「アマルフィ」というその響きだけでも、どこか心を掻き立てられる思いがします。

アマルフィ海岸アマルフィはナポリの南50キロほどの所に位置する港街。
その一帯を取り巻くティレニア海と呼ばれる海岸線は、
「世界一美しい海」と称されるほどの魅力を持っています。

麓のマリーナから高台のレモン畑まで続く白い町並み。
とりわけ海からの光景がもっとも美しいとされており、
停泊中の7階デッキからの眺めは息を飲むものでした。

さよならアマルフィ「イッツ マイ レモン。イッツ マイ レモン」
ジェラート屋でリモーネ(レモン)を頼むと店主が仕切りに言ってきました。
「イッツ マイ レモン。イッツ マイ レモン」
酒屋でリモンチェッロ(レモン酒)を頼むと店主が仕切りに言ってきました。

街の高地に見えるレモン畑から、坂下まで人の手と足で大切に運ばれてきたのですね。
普段はお土産を買わない方も、地産地消を思って財布の紐がゆるんだよう。
帰り道、両手に土産袋を抱えたお客様を今までよりも多く目にしました。

皆様、満足のいくアマルフィ土産はお買い求め頂けましたでしょうか。
ゆっくりと遠ざかる町並みを見ながら、アマルフィの山には日が沈んでいきます。
にっぽん丸は、明日イタリアのチビタベッキアへと入港いたします。
本日はゆっくりとお休みくださいませ。

写真・文 : 中村風詩人

みんなで歌おう思い出の歌とハーモニカ

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.29

ピアノとフルート城所潔さんは、船内イベントの「ハーモニカの集い」に毎回出席されています。
教室を覗きに行くと、お客様に邪魔にならないよう後方の席で、いつも人一倍熱心に練習している姿を見かけます。
通い詰めたからか、生徒として来ているお客様とも打ち解けて、ハーモニカの集いはとてもいいムードです。

「ピアノとハーモニカを合わせたイベントを、何か実現出来ないでしょうか」
と、生徒さんからリクエストを受けたのがこの“みんなで歌おう思い出の歌とハーモニカ”企画の発端。
にっぽん丸としても初の試みとなる企画でしたが、お客様のリクエストを頂き、どうにか実現の運びとなりました。

ピアニスト城所潔さん曲目はハーモニカの集いでおなじみ、「うみ」や「りんごの歌」、「仰げば尊し」などです。
皆様も練習の甲斐あって、とても慣れた手つきでハーモニカ演奏をされていました。
中にはご自身のフルートやオカリナを持参し、セッションして頂いた方もお見受けしました。

とうとう終わりのお時間がやってきました。メインショーさながらのアンコールに応えてもう一曲。
それでも止まない拍手を聞きながら「それでは最後は私が”蛍の光”を演奏しますから皆様あわせてご退場ください。」
そんな城所潔さんのご提案に涙を飲んでの閉幕。城所潔さんの優しいお人柄がにじみ出るような暖かい企画となりました。
城所潔さん、本当にありがとうございました!

写真・文 : 中村風詩人

かいやま由起メインショー

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.28

かいやま由起さんと城所潔さんperformer
かいやま由起(vocal)
城所潔(piano)

ケープタウンからご乗船いただきました、かいやま由起さんと城所潔さんですが、
その前から「素晴らしいエンターテイナーさんが乗ってこられる」と、私も噂に聞いておりました。
そしてメインショーが始まり、一曲目を聞いてすぐにその噂は本当だったことを気づかせてくれました。

かいやま由起さんの語りかけてくるような歌声は、聞いていてとても心地が良いのです。
花にたとえるならバラのようなロマンティックな美声、会場全体がその香りを楽しむように、
目をつぶり、穏やかな音色に揺られて首でリズムをとっていました。

ピアニスト城所潔さんピアノにお招きしたのは同じくケープタウンからご乗船頂いた城所潔さん。
いつも優しい表情でピアノを撫でるように弾いているお姿が印象的です。
繊細な高音と安定感のある低音。城所潔さんの柔らかい手つきがかいやま由起さんの歌声と調和しています。

かいやま由起さん「聞いてください、エディット・ピアフ”愛の賛歌”」
かいやま由起さんがそう言った瞬間、会場全体から確かに
「おおぉ」というざわめきが起きたのがわかりました。

手拍子に合わせたリズミカルなもの、笑いを誘うようなパフォーマンスもありましたが
やはりピアフのような曲にのせると、会場全員が誘い込まれるように、
このロマンティックな雰囲気に包まれたのが分かります。
覚めてほしくない夢のような歌声、この美しいひとときが終わらないようにと願いながら目を閉じます。

写真・文 : 中村風詩人

サントリーニ島を見ながら贅沢デッキランチ

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.27

デッキランチ本日はサントリーニ島への寄港に伴い、今航海はじめてのデッキランチが開催されました。
7階スポーツデッキ、リドテラスを使い、室内外を選んで食べられるビュッフェ形式。
当日の外気温は24度、カラッとした好天に恵まれ、屋外のデッキを選んで食べる方も多く見受けられました。

デッキでランチバックに見えるサントリーニ島は、ギリシャでも有数の火山島。
弓を引いたような三日月形の地形、表面のごつごつした岩肌は、幾度もの噴火が生んだ珍しい地形です。
なんでも紀元前1500年頃の大きな噴火を機に、この形に落ち着いたとか。

サントリーニ島は、キクラデス諸島のひとつに属しており、5つの島々がすぐ周りに見て取れます。
湾内のような海上の停泊は、360度に陸が見えるにっぽん丸からは久しぶりの景観となりました。
その珍しい機会にデッキでランチを頂くのは何とも贅沢なひとときですね。

食事デッキランチというと手軽な響きですが、
20種類以上の食事と10種類以上のデザート、フルーツのビュッフェはかなりのボリュームです。
料理は和牛フィレステーキやローストチキン、鰻の蒲焼きやソバなどの日本食もご用意しています。
デザートも負けずに4種類のケーキ、焼き菓子、ジュレなどから、フルーツにはドリアンやスイカなどもあるほどです。

お客様の中には「スペインで食べたパエリアより美味しい!」と絶賛してくださるお声も頂きました。
海外スタイルの料理を日本人の口にあう味付けで、何より安心した素材を食べられるのも嬉しいですね。
憧れのサントリーニ島を見ながら頂くデッキランチ、皆様の旅の思い出づくりにご協力出来ましたでしょうか。

写真・文 : 中村風詩人

第6の寄港地、サントリーニ島!

2011年 世界一周クルーズ

2011.05.26

停泊風景昨日のピレウスに続いて、今航2回目の寄港となるギリシア。
青と白の町並みで有名なサントリーニ島にやって参りました。

到着時間は現地時間午前7時。
停泊場所に来ると、ちょうど山並みから朝日が顔を出して出迎えてくれました。
サントリーニ島には空港もありますが、やはり船で来ると味があります。

通船島のメインシティにあたるフィラに入港しましたが、
港の大きさから、本日は沖合に停泊して通船により上陸をいたします。
今航海はじめての通船上陸とあってか、お客様も少し緊張気味。

「イアの町並みとワイン博物館半日観光」、「フィラの街とプロフィティス山半日観光半日観光」
それぞれのツアーを送り出し、スタッフは少し遅めの通船で上陸を行います。
70名ほどが乗船できるテンダーボートは、自家用クルーザーさながらの乗り心地です。

ヴォンヴォヤージュダンス楽しい時間はいつの間にかに過ぎてしまうもの。
青と白のイメージに恥じない、想像以上に美しい町並。
海の神様ポセイドンに微笑まれ、本日も晴天に恵まれた寄港地でした。

写真・文 : 中村風詩人