王子江障壁画公開制作
2011.04.29
にっぽん丸では毎日のようにメインショーが予定されています。
その中でも人気の高いのが王子江先生の障壁画公開制作のショー。
王子江先生はご担当頂いている水墨画教室も大変人気で、
いつも講座時間前から抽選の列が廊下に並んでしまうほどです。
今回のメインショーもドルフィンホールが開始前から満員になりました。
入場からすぐに筆を取った王子江先生。
真剣な眼差しに、観客は一同固唾を飲んで見守ります。
途中、新聞紙に墨汁を吸い込ませたり、霧吹きを使用したり、
様々な道具を使いこなしながら大掛かりな水墨画の全貌に近づいていきます。
1時間を時計が刻むと、王子江先生が筆を置きました。
「屋久島 森の神境 平成二十三年 王子江(印)」
くっきりと落款が押され、見ていた皆様は口々に声を漏らします。
屋久島。
鬱蒼とした森の空気、水の流れ、
まさか墨だけで精霊の気配が描かれるとは誰も想像していなかったようです。
屋久島は王子江先生ご自身、何度も研究として訪れており、
もっとも思い入れの深い場所のひとつなのだそうです。
1時間かけて完成した作品の前に立つと、圧倒される思いを感じました。
王子江先生、ありがとうございました!
写真・文 : 中村風詩人