クルーズレポート

ココス島で過ごすアイランドタイム

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.14

グアムでは「南部観光とフルーツ農園」を巡るツアーに参加してきました。北部は訪ねたことがあるが南部は初めてというお客様のお声も多く、皆様とても楽しみにしていたようです。

フルーツ農園ではその日に収穫した果物を味わうことが出来ます。カラマンシーやアンバレラなど聞いたことないようなフルーツを食せるのも南国ならでは。お昼ご飯を前にしてバイキングなので食べ過ぎには注意です。

農園から30分ほど移動すると桟橋へ、鮮やかな瑠璃色をしたココス礁湖は「奇跡の青」とも唄われる美しさを持っています。島内での3時間近いフリータイムでは、シュノーケリングはもちろんハンモックやビーチチェアでゆったりとお過ごししている方もいらっしゃいました。初めての離島で皆様いっぱいに羽根を伸ばしているご様子でした。

写真・文 : 中村風詩人

はじめての寄港地、グアム

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.13

街角には島花のブーゲンビリアが咲き乱れ、ビーチ沿いではヤシジュースを飲みながら潮風を感じます。午後はゴルフやスキューバ、ホノルルに勝るとも劣らないアウトレットモール。あるいは海辺のバーベキューやスパなど遊び尽くすには1日ではとても足らないほどの楽しみが詰まった島です。

アメリカ合衆国の準州グアム、日本語が通じる事でも有名ですね。その人柄や気候の暖かさは、やはり南国というにふさわしいパラダイスムードが漂っています。本日は素敵な青空が迎えてくれました。はじめての寄港地、皆様もうご予定はお決まりでしょうか。

鼎(かなえ)イントリウムメインショー

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.12

船内新聞には「伝統楽器とピアノでクラシカルなナンバーをお届けします」と書かれていましたが、なんとも想像が付きませんでした。それもそのはず、三味線やチャッパ(すり鉦)がピアノと混ざり合う音楽は他にはなかったからです。コンサートが始まった瞬間、共鳴した三つの楽器が絶妙な音色を繰り広げました。

会場にはチャッパの繊細な音色が響き亘りました。リズミカルに、けれども透明感のある音は、純粋に楽器の調べを届けてくれた気がします。聞いたことのあるリズムに、会場の皆様も自然と手が動いてしまいます。手拍子と重なる金属の和音が、染み込むようにホールにこだましていきます。

「日本の原風景といいましょうか。田んぼがあって森があって、そんな田舎でみたような景色を見た時に聞こえてくる曲を目指しました。聞いてください、ジパング」

懐かしいベルの音に鈴虫の羽音を思い出しました。それに続く三味線の音は稲穂が風に揺れているように心地よく吹き抜けていきます。ピアノは混ざり合うと光って浮かび上がる蛍を思わせる繊細な旋律を描いてくれます。いつか見た懐かしい景色が思い浮かぶような気がします。本日は鼎イントリウムが心地よい音楽とともに、船内に安らぐひとときを届けてくれました。

Performers
尾上秀樹(shamisen)
秀(percussion)
脇丸諄一(piano)

写真・文 : 中村風詩人

ポリネシアの人類学を学ぶ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.11

「これから寄港する国々は、だいたい海風が気持ちよくて浜辺にいるといつの間にか眠くなってしまうようなところばかりです。私の講義と一緒ですね」そんなご挨拶から始まった片山一道先生のポリネシア人類学。聴講に訪れたお客様たちは既に片山先生の冗談で心地よい笑顔を見せています。

ポリネシアの講義、というのは今までもちろん参加したことがありません。地球の3分の2は海、というのは聞いたことがありますが、その海の半分が太平洋だとは知りませんでした。この南太平洋には聞いたことない沢山の独立国があること、あるいは島民が体中に入れ墨を入れている島があること。知らないことばかりの内容です。聞いたことの無い事が沢山詰まった未知の世界を、これから訪ねていくと思うと期待は高鳴るばかりです。

写真・文 : 中村風詩人

神戸出航、そして南洋の楽園へ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.10

着岸したメリケンパークには関西圏からのお客様がたくさんお泊まりになっていました。10時になるとにっぽん丸とホテルに連絡通路が渡され、まだかまだかと待ちわびたご様子のお客様がお目見え。横浜を出航して1日、にっぽん丸は神戸から乗船のお客様をお迎えしました。

乗船証を受け取ると皆様さっそく船内を色々見て回っているご様子。15時の出港時間を迎えると、4階のデッキには多くのお客様が並びました。「よい航海を!」と音に乗せ、水飛沫に乗せ、手振りに乗せ、にっぽん丸はたくさんの方々のお見送りを受けました。中には商船三井客船の社長の姿も・・・。

だんだんと神戸が小さくなってゆきます。見送る人が「あぁ、いっちゃった」と呟くように、見送られた私たちも「とうとう来たんだ」とこれから始まる45日間を想いながら呟きます。皆様いろいろな気持ちを胸に、それぞれの楽園探しの旅が始まろうとしています。

写真・文 : 中村風詩人

Opening~2012年南洋の楽園クルーズ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.09

2012年5月8日、にっぽん丸は南洋の楽園クルーズの出航に向けて、横浜大桟橋ターミナルに停泊しています。昨年もこの場所から、にっぽん丸は世界一周クルーズに出発しました。既に1年も昔のことと思い返すと、その時間の流れる早さに改めて驚いてしまいます。今年も船内から、また各寄港地からこのクルーズレポートを皆様にお届けして参ります。どうぞ、よろしくお願いします。

写真・文 : 中村風詩人

南洋の楽園に向け、いざ出航!

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.08

大桟橋ターミナル2階には特設スペースが作られました。
乗船の方やお見送りの方々、中には「久しぶり」と握手を交わす船友の姿も。
ゲートに向かう後ろ姿は、ドキドキワクワク楽園への誘いです。

乗船予定のお客様全員が無事本船に乗り込みました。
ターミナルからは船出を祝って演奏や祝辞が聞こえてきました。
本船からは静かに通信長が敬礼のご挨拶でお返しです。

「向こう側まで届くかしら」
エイッと力一杯投げると対岸のお一人がナイスキャッチ。
船と陸は光の虹がかかったように輝いていました。
いざ、にっぽん丸南洋の楽園に向け出航です。

写真・文 : 中村風詩人

ただいま、にっぽん。

2011年 世界一周クルーズ

2011.07.13

横浜港へ「世界一周クルーズも残すところ、あと2時間となってしまいました」
午前8時、八点鐘の挨拶で番留誠キャプテンが言いました。

「八点鐘とは、操舵室にある鐘を八回鳴らすことです」
今クルーズの初日に番留キャプテンがそう説明してから、気づけば90日以上が過ぎていました。
その2時間後。7月10日の午前10時に、にっぽん丸は横浜港へ、翌日には神戸港へと入港いたしました。

おかえり!初めは長いと思うけど、終わってみたらあっという間、とは良く聞く意見ですが、
まさにその通りで、最後の一週間は来る別れを惜しむように、皆様互いにそう呟いていました。
あっという間と言えど、思い返せば本当に沢山の楽しかった出来事が蘇ってきます。

4月には、真下に出来た影やグリーンフラッシュに驚きました。
5月には、寄港地が続き、大きなパエリアや仮装をして盛り上がりました。
6月には、パナマ運河を抜けてメキシコやグアテマラという未知の世界を訪れました。
7月、つい一週間前に行われた餅つき大会さえ昔のことのように感じます。

前半に寄港したシンガポールや南アフリカは、今では遙か遠い昔の出来事のよう。
その頃に知り合ったお客様は、それこそ遙か昔から知り合いだったような気がしています。
見知らぬ人同士だった私たちですが、いつの間にか挨拶を交わし、雑談をして、船内イベントをご一緒するうちに
とても素晴らしい想い出を共有させて頂いたのだと、いま改めて実感しています。

海の上のステージ出会いと出会いと出会い。
長い人生の中でかけがいのない素晴らしい時間でした。
これほど濃密な時間は、今までもこれからもなかなか無いのではないでしょうか。
日本に戻ってきて、にっぽん丸で過ごした3ヶ月が夢だったようにさえ思えます。

これからいつものように朝がきて、いつものように夜がきて、
この大切な記憶が薄れていってしまわないようにと願いこの記事を書いています。
あの日に見た星空。あの日に見た太陽、雲、月を忘れないように。

虹のトンネル皆様、今回のクルーズはいかがでしたでしょうか。
大きな事故もなく、海も荒れることなく無事に戻って来られました。
とりわけ寄港地での天候にも恵まれたのは、非常に幸運でしたね!

最後にこの場を借りて、皆様に御礼を申し上げます。
本当に素敵なお客様ばかりでご一緒できた事を光栄に思っています。
皆様と一緒に笑った時間、にっぽん丸という空間で共に過ごした時間は人生の宝物です。
3ヶ月間おつかれさまでした、また本当にありがとうございました!
そして、いつかまたにっぽん丸で再会出来ますことを、乗組員一同楽しみにしております!

写真・文 : 中村風詩人

見上げてごらん夜の星を

2011年 世界一周クルーズ

2011.07.12

にっぽん丸の☆空7月9日。グランドフィナーレから一夜が過ぎた夜。
にっぽん丸から眺める最後の星空は、手に取れそうなほど近くに瞬いているよう。

一昨日は七夕。雲一つない夜空を渡る小舟を探しました。
天候に恵まれた今航海、にっぽん丸の姿を小舟に重ねて見上げます。
「あ、流れ星」周りの声で振り返った後方の星空。折しも流れ落ちたあとの空。
もうこの星空を見るのも今日が最後です。

太陽への船出7月10日。一夜が明け、早朝の日の出に向かって船は進みます。
にっぽん丸から見る最後の日の出、その先には横浜港があります。

おはたい最終日の朝も開催されました、おはよう体操です!
スポーツデッキに入りきらないほどのお客様はリドテラスからもご参加。
最終日ながら総勢50名を超えるお客様、スタッフが身体を伸ばします。

「皆さん本当によく頑張ってくれました!」
シートのスタンプを見ると、多くの方が皆勤賞!
高橋恵子インストラクターも笑顔の卒業証書を皆様に贈りました。

写真・文 : 中村風詩人

2011年世界一周クルーズ グランドフィナーレ

2011年 世界一周クルーズ

2011.07.12

エンターテイナー開会の挨拶、講師の紹介が終わると何やら緊迫した音楽が聞こえてきました。
颯爽と登場するマジシャンのケイトオカさんとみかんさん。
いつの間にか会場に現れたダンボール箱に刀剣を差し込みます。

「助けてくれ〜、痛いよ〜」
どこからか聞いたことのある叫び声が聞こえてきました。
ダンボール箱から救出されたのは、ご存じ内山勝美クルーズコンシェルジュです。

会場から響く笑い声。とても暖かいムードの中、グランドフィナーレの幕開けです。
タンゴクリスタルの皆様、歌手の小島りち子さん、そして、クラリネット奏者の北村英治さんと、
次々に豪華キャストを迎えてのコンサートが開かれていきます。

「それでは、皆様とご一緒したクルーズスタッフをご紹介します!」
ムードが一変、会場が陽気な雰囲気に包まれると高橋恵子先生が踊りながらご登場。
スタッフ一同から手を挙げてのご挨拶、皆様本当にお世話になりました!

そしてマイクは次に登場した藤川悟ツアーディレクターに渡されました。
耳に心地よい優しいアクセントのご挨拶、もちろん得意の冗談も効かせて会場と一体になります。
お世話になったメンバーは、この他にも沢山。次々と登場するエンドロールでおおくりします。

ギャレーチーム総勢甲板部、機関部、無線部、医務部、バトラーチーム、セールスチーム、バーチーム・・・。
日頃それほど目にすることのない何百名というスタッフを前に、客席からは歓声があがります。
中でもステージに乗り切らないギャレーチーム(料理部)の登場は、いっそうの盛り上がりを見せました。

風船の嵐こうして揃った船内ほぼ全てのスタッフ、乗組員、講師、エンターテイナー。
聞き覚えのあるピアノのメロディがステージから響くと水野久仁子MCがマイクを取ります。
「会場の皆様と、スタッフ全員と一緒に『見上げてごらん夜の星を』を歌いましょう」

見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる

点々のライトに照らされた会場。
歌い終わるのと同時に、天井から小さな風船が流れ星のように客席に降り注ぎました。
それはまるで、会場全体からクラッカーが弾けたように盛大なフィナーレを演出してくれます。
2階席では立ち上がってその光景を楽しみ、1階席では久しぶりの風船で童心に返りました。

スタッフ全員より御礼こうして終わりを迎えたグランドフィナーレ。
総勢のスタッフが出口通路でお出迎え、その列は4階客室まで続いていました。
最後のひとりまでお見送りをすると、主要スタッフ全員がステージに戻ってまいりました。

キャプテン、講師、エンターテイナー、イベントスタッフ、ショップスタッフ、フロント・・・。
お客様と毎日のようにお会いしてきた私たちは、もう一度心を込めて感謝を申し上げます。
「このたびは、にっぽん丸2011年世界一周クルーズにご乗船頂きまして、誠にありがとうございました!」

写真・文 : 中村風詩人