開会の挨拶、講師の紹介が終わると何やら緊迫した音楽が聞こえてきました。
颯爽と登場するマジシャンのケイトオカさんとみかんさん。
いつの間にか会場に現れたダンボール箱に刀剣を差し込みます。
「助けてくれ〜、痛いよ〜」
どこからか聞いたことのある叫び声が聞こえてきました。
ダンボール箱から救出されたのは、ご存じ内山勝美クルーズコンシェルジュです。
会場から響く笑い声。とても暖かいムードの中、グランドフィナーレの幕開けです。
タンゴクリスタルの皆様、歌手の小島りち子さん、そして、クラリネット奏者の北村英治さんと、
次々に豪華キャストを迎えてのコンサートが開かれていきます。
「それでは、皆様とご一緒したクルーズスタッフをご紹介します!」
ムードが一変、会場が陽気な雰囲気に包まれると高橋恵子先生が踊りながらご登場。
スタッフ一同から手を挙げてのご挨拶、皆様本当にお世話になりました!
そしてマイクは次に登場した藤川悟ツアーディレクターに渡されました。
耳に心地よい優しいアクセントのご挨拶、もちろん得意の冗談も効かせて会場と一体になります。
お世話になったメンバーは、この他にも沢山。次々と登場するエンドロールでおおくりします。
甲板部、機関部、無線部、医務部、バトラーチーム、セールスチーム、バーチーム・・・。
日頃それほど目にすることのない何百名というスタッフを前に、客席からは歓声があがります。
中でもステージに乗り切らないギャレーチーム(料理部)の登場は、いっそうの盛り上がりを見せました。
こうして揃った船内ほぼ全てのスタッフ、乗組員、講師、エンターテイナー。
聞き覚えのあるピアノのメロディがステージから響くと水野久仁子MCがマイクを取ります。
「会場の皆様と、スタッフ全員と一緒に『見上げてごらん夜の星を』を歌いましょう」
見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる
点々のライトに照らされた会場。
歌い終わるのと同時に、天井から小さな風船が流れ星のように客席に降り注ぎました。
それはまるで、会場全体からクラッカーが弾けたように盛大なフィナーレを演出してくれます。
2階席では立ち上がってその光景を楽しみ、1階席では久しぶりの風船で童心に返りました。
こうして終わりを迎えたグランドフィナーレ。
総勢のスタッフが出口通路でお出迎え、その列は4階客室まで続いていました。
最後のひとりまでお見送りをすると、主要スタッフ全員がステージに戻ってまいりました。
キャプテン、講師、エンターテイナー、イベントスタッフ、ショップスタッフ、フロント・・・。
お客様と毎日のようにお会いしてきた私たちは、もう一度心を込めて感謝を申し上げます。
「このたびは、にっぽん丸2011年世界一周クルーズにご乗船頂きまして、誠にありがとうございました!」
写真・文 : 中村風詩人