クルーズレポート

全員出席、避難訓練

2011年 世界一周クルーズ

2011.04.14

避難訓練「問題が発生しました、乗客の皆様は4階デッキにお集まりください。」

聞き慣れない警告音とともに船内アナウンスが入りました。
避難訓練や避難経路の確認が、法律で義務付けられているため
乗組員、乗客の全員が救命ベストを着用してデッキに集まりました。
皆さんは着る機会のない救命具に身を包み、なんだか楽しそうな表情です。

にっぽん丸概観ミニチュアにっぽん丸には、両側に3種類ずつ救命ボートが備え付けられています。
一番大きい救命ボートは、なんと150名もの乗客を収容できるそう。
その船内には食べ物や飲み物、臨時のゴムボートや通信具、
さらにモーターまでを装備している豪華ぶりです。

ライブラリの車窓からそんな頼もしい救命ボートも、もちろん普段は全く出番がありません。
そこにあるのが当たり前という存在なので、
いまさら船内の皆様は特に気に留めていないようです。
改めて見てみると、窓の外に船が浮かんでいるというのは、なんだか面白い風景ですね。

写真・文 : 中村風詩人

どっちが船首?どっちが船尾?

2011年 世界一周クルーズ

2011.04.14

クルーズでは船体の前方を「船首」、後方を「船尾」と呼びます。
例えばにっぽん丸では、バーは船首に、大浴場は船尾にあります。
他にもダイニングやスポーツジムなど施設の場所は、
よく船首か船尾かを基準に説明されています。

しかし困ったことに、時々どっちが船首でどっちが船尾か
わからなくなってしまうことがあります。
進行方向が船首と思えばいいのですが、航海中はゆっくりと進むためか、
室内にいるとどっちに進んでいるのか判断が付きません。
何か良い判断方法がないものか、と頭を抱えてしまいました・・・。

にっぽん丸船内ツアー

「良い判断方法が、ありました!」
船内ツアーというイベントに参加してみたら目からウロコ。

「エレベーターから降りて正面が、いつも船首です。」

各階の移動にエレベーターを使うので、
乗り降りする度に、どっちが船首でどっちが船尾か分かります。
すぐに役立つトリビア。さっそく今日から実践です!

写真・文 : 中村風詩人

神戸入港、そして外洋へ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.04.12

ホライズンデッキ横浜で乗船された方にとっては神戸が初めての寄港地です。
甲板から手を振る方、お部屋の窓から眺める方、
あるいは7階のホライズンラウンジから紅茶を片手に見る方など
皆様それぞれに過ごしながら、にっぽん丸は神戸港に入港いたしました。

神戸出航3時間ほどで神戸港からの乗船が終わり、まもなく出航のセレモニーです。
にっぽん丸の旗を大きく振りながら皆さん精一杯声をだしていました。

「いってきまーす!お元気で!」

いよいよ、にっぽん丸は世界一周に旅立ちます。
海の色もその土地土地によって様々な表情を見せてくれるでしょう。
船内でも、ひとつ大きな変化もありました。

そう、税金です。
3階に自動販売機があるのですが、昨日までとお酒の金額が違います。
ビール1缶330円から180円に変更になっていました。
皆様くれぐれも飲み過ぎにはご注意くださいね!

写真・文 : 中村風詩人

いざ、横浜出航!

2011年 世界一周クルーズ

2011.04.12

静かな大桟橋ターミナル午前8時の大桟橋ターミナル。時間が早いせいか、人もまばらです。
停泊しているにっぽん丸の出航予定時刻は、12時。
この静かなデッキは、その頃どうなるのでしょう?

にっぽん丸と横浜午前10時、にっぽん丸はまだ停泊しています。
奥に見えるのは、横浜みなとみらいのシンボル、ランドマークタワー。
心なしかにっぽん丸も出発を待ってウズウズしているよう。

大桟橋ターミナルに集まる大勢の人たち12時になりました。さっきと同じとは思えないほど大勢の人たちで賑わっています。
歌をうたって、ドラを叩いて、恒例のにっぽん丸ダンスを踊りながら
みなさん、ご家族やご友人がたにそれぞれの想いを伝えていました。
船旅でしか味わえない、感動的なひとときです。

出航の紙テープ船と岸をつなぐ無数の紙テープ。
にっぽん丸は、ヴォーンボヤーンと大きな汽笛を鳴らしながら少しずつ岸壁から離れていきます。
気のせいか”BON VOYAGE”と言っているように聞こえました。
世界一周の船旅へ向けて、いざ横浜出航です!

写真・文 : 中村風詩人

春の船出、にっぽん丸世界一周クルーズへ。

2011年 世界一周クルーズ

2011.04.12

今般の東日本大震災により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

また、皆様の安全をお祈りするとともに、被災地の一日も早い復旧と日本経済の復興のため、
こちらにっぽん丸から少しでも元気をお届けしていきたいと考えております。

にっぽん丸春の船出

2011年4月10日、にっぽん丸は世界一周クルーズの出航に向けて、横浜大桟橋ターミナルに停泊しています。
向かい側にある赤レンガ倉庫では早咲きの桜が、もう葉を付け始めていました。
これから始まる華やかな92日間の船旅を想像させてくれます。

申し遅れましたが、クルーズレポート“世界一周クルーズ”をお送りします
写真家の中村風詩人(なかむら かざしと)と申します。
にっぽん丸が日本へ戻ってくるまで、船内でのイベントや寄港地でのご報告などを発信していきます。
どうぞ、よろしくお願いします!

写真・文 : 中村風詩人

『ようこそ船族のおもてなしへ』 6月28日~30日のクルーズレポート

太平洋一周クルーズ

2010.07.01

◆6月28日~30日 太平洋上から横浜港入港まで◆

にっぽん丸はいよいよ北海道・根室沖へとやってきました。太平洋一周クルーズも残すところあと数日となりました。 携帯電話の電波も入るようになり、デッキではご家族・ご友人に元気な声で電話を連絡する方々も多数お見受けします。

午後にはデッキにてお客様と乗組員、スタッフの集合写真撮影が行われました。船の航跡と共に、思い思いのポーズでパチリ。

そして、今夜のメインショーはにっぽん丸ロングクルーズではおなじみの『グランドフィナーレ』です。

現在にっぽん丸に乗船している全エンターテイナーによる、ジャンルを超えたスーパーセッションが実現。ペルーサ・タクナウカルテットのコージが、にっぽん丸への想いを綴った『航海』を、フォードルフィンズとリン&ジョンと一緒に歌えば、テノール歌手の五郎部俊朗さんとデュアリスが外国曲を。さらには、ペルーサ・タクナウカルテットとデュアリスがラ・バンバの曲に合わせ踊ります。エンターテイナーが一体となりステージを盛り上げてくれました。

その後、映像をご覧頂きながら、今航海を振り返った後は、続いて講師、スタッフの紹介の後、いよいよクライマックスへ。村上キャプテンから全部署の乗組員がステージ上にあがり、紹介されます。

乗組員・スタッフ・エンターテイナー総勢約230人。もちろん船が動いていますので全員と言うわけにはいきませんが、ほとんどの乗組員が4階ホールに集結し、お客様の席を囲んだ光景は圧巻でした。

最後に出口の廊下に花道を作り、お客様をお見送りしました。花道を通るお客様の中には目頭を熱くされている方も。

感動のうちににグランドフィナーレは終了しました。

グランドフィナーレ終了後は、キャプテン、機関長、ゼネラルマネージャーとスタッフによる記念撮影。

さて、いよいよにっぽん丸は横浜へと帰ってきました。

久々に再会する懐かしい顔。多くの方々が出迎えてくれ、大さん橋では帰港式も行われました。向こうに見える赤い煙突は、姉妹船のふじ丸です。

通関後、思い出とお土産がたくさん詰まったカバンと共に下船されていきました。

いよいよ明日はクルーズの終着点 神戸です。

『ようこそ船族のおもてなしへ』 6月18日~25日のクルーズレポート

太平洋一周クルーズ

2010.06.29

◆6月18日 ジュノー ~ 25日 北太平洋横断中◆

最後の寄港地ジュノーへは、6月18日18時入港。19時頃より上陸が開始となりました。この時期のアラスカは、日が暮れるのも遅いため、早速、街に繰り出したお客様も大勢いらしたようです。

翌日は、青空も広がり、アラスカらしい爽やかな気候の中を観光へと繰り出しました。

ジュノーを代表する観光地にメンデンホール氷河があります。温暖化の影響で少しずつ後退しているとはいうものの、車で行くことのできる氷河としては世界最大級。大きさは何と!佐賀県と同じくらいだそうです。

展望台からメンデンホール氷河を見学するツアーや、ヘリコプターで氷河の上に降り立ったツアーも。自然の雄大さとともに、大切さを改めて実感しました。

野生動物をクルーズ船に乗って探すコースも実施されました。クジラなど数多くの動物たちにも間近に出会え、迫力に圧倒です。

昼食は野外でのサーモンベイク(バーベキュー)に舌鼓。炭火で焼いたホクホクのサーモンを味わいました。

ジュノーの大自然を満喫しながら、最後の寄港地もあっと言う間に過ぎたようです。ジュノーを出航してからは、アラスカの景色をのんびりと眺めながらの日本までの航海日。ここからは北太平洋を一気に横断、航海日が長く続きます。

デッキからはアラスカとアリューシャン列島の雄大な景色が広がり、6月24日にはアッツ島沖も航行しました。

日本が近づきつつある中でも、にっぽん丸の船内では色々なイベントが行われています。ずっと練習してきたハーモニカ教室の発表会も行われ、童謡・唱歌などたくさんの曲を披露しました。

お客様が講師として開催された南京玉すだれ教室。練習の成果は、にっぽん丸夏祭り会場のステージの上で発表され、盛大な拍手が贈られました。

船内での楽しい時間はあっと言う間に過ぎていきます。

『そろそろ荷物をまとめないと…』そんな声も聞こえ始めてきたようです。日本まであと数日です。

『ようこそ船族のおもてなしへ』 6月15日~17日のクルーズレポート

太平洋一周クルーズ

2010.06.28

◆6月15日~6月17日 ヴィクトリア~トレーシーアーム◆

6月15日、カナダのヴィクトリアに入港しました。民族衣装を着た方々が寄港を歓迎してくれました。

ヴィクトリアは、街のいたる所に美しい花々が飾られ、『花の街』とか『ガーデンシティ』と、さらにきれいな別名で呼ばれます。入港時には少々肌寒かったヴィクトリアでしたが、午後には太陽が顔を出し、いい天気になりました。

市内から約30分の場所にある、ヴィクトリアを代表する観光名所ブッチャート・ガーデンには多くのお客様が訪れました。色とりどりの花が咲き、ゆっくりと時間を忘れ、散策を楽しまれました。

ヴィクトリア周辺とブッチャートガーデンを観光する1日ツアーも実施されました。昼食にはカナダ産の大きなロブスターをご賞味。かなり食べ応えがあったそうです。

ビクトリア出港後は、クルーズの醍醐味とも言えるフィヨルド、「インサイドパッセージ」や、「トレーシーアーム」を通航し、最後の寄港地、アラスカのジュノーへ向かいました。

飛行機や列車の旅では決して味わえない絶景が広がります。

水面には氷河から流れてきた氷が多数流れていました。

そんな中、キャプテンから放送が入ります。

何と!これから救命艇を下ろし、氷を人間に見立てて、乗組員による救出訓練を行うとの放送でした。

救命艇を下ろす光景など、めったに見られるものではありません。

デッキに防寒着を着たお客様が集まってきます。

救命艇を水面に下ろし、乗組員が氷を救出に向かいました。

救出された人ならぬ氷(!?)は、拍手と共にデッキに氷が飾られました。

ミッション、大成功です。拍手が沸き起こりました。『ウィスキーに入れたいですね』と言う声に混ざって『カキ氷にしたいわね』と言う声も。

船ならではの景色を味わいながら、最後の寄港地ジュノーへと向かいました。

『ようこそ船族のおもてなしへ』 6月14日のクルーズレポート

太平洋一周クルーズ

2010.06.28

◆6月14日 アストリア入港◆

6月14日には、アストリアに初入港しました。

日本人にはあまり馴染みのない、アストリアをひよこがお伝えします。

アストリアはオレゴン州に位置し、1811年に入植が始まった、アメリカでロッキー山脈より西の地域ではもっとも歴史のある場所です。アメリカ人にとっての憧れの地の一つでもあるそうです。

地図上では、「シアトルの下」と言うと見つけやすいかもしれません。

港では多くの観光ボランティアの方々が我々を出迎えてくれ、観光パンフレットや地図を手渡してくれます。

その中には、何と!日本人のボランティアがおニ人いました。人口約1万人程のアストリアには5人の日本人の方が生活しているそうです。そのうちのお二人が来てくださいました。

日本から遠く離れた土地で活躍されている日本人の方を見ると、なんだか元気が出ます。

少々肌寒い中の寄港でしたが、通常は午後しか運行されない岸壁と市内中心部を結ぶ路面電車が特別に運行され多くのにっぽん丸のお客様が利用しました。路面電車はその昔、アストリアに多数にあったサケ缶詰工場へサケを運んでいた当時の軌道を利用したものです。

ロッキー山脈を越えてアメリカ西部へやってきた開拓者の為の記念塔・アストリアコラムも市内の高台に建てられており、高さ37mの展望台からはアストリア市内や、コロンビア川に架かる長さ約5キロのアストリア・ブリッジが見渡せます。

また午後には、世界で三番目の高さを誇る一枚岩、「へイスタック・ロック」までのツアーも実施されました。

時にはアメリカの田舎町でのんびり過ごすのもいいですね。

デッキで出港風景を眺めながらお客様が『普段あまり知られてない場所に連れて行ってくれるのもにっぽん丸の船旅ならではですね』と仰ってくださいました。

写真提供:にっぽん丸写真師 吉永智彦/丸山泰敬

『ようこそ船族のおもてなしへ』 6月9日のクルーズレポート

太平洋一周クルーズ

2010.06.18

◆6月9日 サンディエゴ◆

マンサニージョからサンディエゴまでの航海日。船内ではお客様によるかくし芸大会が盛大に開催されました。歌にフランダンス、漫談とバラエティに富んだ「芸人さん」たちの玄人はだしの出し物に、会場は笑いあり感嘆あり。

楽しい時間はあっと言う間に過ぎていきます・・・。

中二日の航海日なんて矢のように過ぎ去り、6月9日はサンディエゴに入港です。あいにくの厚い雲に覆われた空の下、入港を目前にした午前中、突然、操舵室から放送が入りました。

『船の前方にイルカが見えます』。

一瞬の間の後に、大歓声が起こり、船内を駆け回るお客様。その時、船内各所では色々なイベントが行われていましたが、皆様大慌てで部屋にカメラを取りに行きデッキに出ます。
『あ~いたいた!ほら、そこそこ』『どこ?』『ほら、あそこよ』『どこどこ』『あー、行っちゃった』

落胆してイベント会場に戻ったのも束の間、数分後再び、操舵室からの放送。

『今度は、船の前方にクジラがいます』。

またもや皆様、あわててデッキに駆けつけます。
『あ~いい運動ね』、とお客様。

ははん、なるほど。ひょっとすると、北米大陸上陸を目前に、船長から軽いウォーミングアップのプレゼントでしょうか。

サンディエゴの港に近づくにつれ、青空も広がってきました。ふと海を眺めると、ブイの上でアザラシの皆様がたくさん。おくつろぎのところ失礼しますよ。

かもめ課長もいつかのブログで書いていましたが、こんなことも、クルーズならではですね。


サンディエゴは、メキシコとの国境にも近く、どこか街並みもエキゾチックです。昨日までは雨が降って寒かった、というサンディエゴも、雲の間から太陽も顔を出し、にっぽん丸を迎えてくれました。

無事に14時入港。入国審査の後、早速、街中へ多くの方が繰り出しました。今年は少し遅めに咲いたジャガランダの花が街中に咲いていました。紫色の花びらに感激された方も多かったようです。

翌日は、早朝より生憎の雨でしたが、皆様がお出かけになり始める8時頃には雨も止み、爽やかなサンディエゴの風の中、ツアーにショッピングにと出港までのひと時を楽しんでいました。

そして13時、曇り空のなか、世界有数の美港としても知られるサンフランシスコへ向けて出港しました。

写真提供:にっぽん丸写真師 吉永智彦  丸山泰敬