続・中村風詩人写真展「ひとつの海と」
2011.07.07
展示会場に、中村風詩人さんが今航で撮影してきた40枚の作品が並べられました。
そこに写っているもの、その全てが「空と海」。一枚として例外はありません。
同じ場所で、毎日撮影されてきた空と海の写真。その撮影枚数は約3万枚に上るそうです。
一枚一枚の写真を見てみると、そこにはただ真ん中の水平線によって上下に分割された空と海が写っているだけ。
だけど、晴れの日、くもりの日、朝、昼、夕暮れ、夜、近くに島があったり、虹がかかっていたり……、
全てが違う顔をしていて、空と海にはこんなにもたくさんの表情があったんだと驚かされます。
「海は七つではなく、ひとつだったということに気がつきました。
太平洋、インド洋、大西洋、地中海だって、どの海も同じ空の下でひとつに繋がっている。
実は全部、同じひとつの海なんです。」
展示会場には、実にさまざまな人が足を運んでくれました。
作家のブースには人だかりができ、写真の話に花が咲いています。
なかには毎日操舵室から同じ海を見つめ続けた番留誠キャプテンの姿も。
「毎日見ていた空と海だけど、こうして連続してみるとグッとこみあげてくるものがあるね」
海の男たちふたりが世界一周クルーズを通じて見つめ続けてきた海、
その一部をクルーズレポートをご覧の皆様にもお楽しみ頂ければと思います。
写真・文:小倉弘道