門司港でみつけた旧大阪商船のレトロ建築
2022.07.26
こんにちは、かもめ課長です。
初夏に実施された門司発着クルーズでは、実は出港の1日前に行って門司港を散歩していました。九州の港町にも仲間のかもめは飛んでいるかな?ここは門司港レトロと呼ばれる地区、どこか懐かしくも瀟洒なハーバーサイドには独特な風が吹いています。
写真右手に広がる関門海峡と湾を繋ぐのは、観光名所にもなっている、はね橋の「ブルーウィングもじ」です。湾内に大型の船が入ってくる時には、この橋が上がる姿が見られるとあって多くの観光客が見に来るそうです。写真の真ん中、上部に線路がありますが、そちらの建物が門司港駅の駅舎です。こちらの駅舎は大正時代に創建され、築100年を越える正真正銘のレトロ建築。国の重要文化財にも指定されており、その風情ある佇まいには浪漫を感じます。
この駅舎の裏手に進んでいくと・・・なにやらまたも重厚な造りの石壁がありました。八角形の塔が屋根の上に乗っているようなちょっと変わった建物です。
「近代化産業遺産」と認定のプレートが打ち込まれています。どうやら明治維新から戦前にかけての日本の近代化を支えた産業遺産のひとつとして保存されている建物のようです。1917年に建造されたそうで、名実ともにレトロ建築認定ですね。
柱は石造りにレンガを組み合わせたデザイン性溢れるモダンテイスト、その柱の間のお部屋にはお洒落な雑貨屋さんがありました。さらに建物の中まで入ってみるかもめです。
そうなのです!もうお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はこちらは、にっぽん丸を運航している商船三井客船の前身、旧大阪商船の建物なのです。にっぽん丸のダイニングで食事をする際に、メニューの裏面に描かれているのが当時の大阪商船のイラストなので、あれ?この絵どこかで見たことある!と、ポスターを見てピンと来た方もいらっしゃるかもしれません。
現在、2階は公開していないのですが、それでも綺麗なままの階段手摺やレトロな窓、それに当時の大阪商船のポスターは見応え十分です。かつてはこのポスターのような情景がこの港町のそこかしこで見られていたのでしょう。当時、門司港からは1ヶ月の間に台湾や中国、印度やヨーロッパなどに向けて60隻の客船が出港していたそうです。
そしてもう一つご覧頂きたいのは、こちらの金庫です。明治29年に製作されたもので、三菱合資会社門司支店や西華産業が実際に使用してきた歴史有る代物です。そして隣りの看板にはこの金庫のダイヤルをどう回せば開くのかがこっそり書かれています。興味のある方は金庫破りに挑戦してみてくださいね♪
こうして旧大阪商船門司支店を後にするかもめでした♪また会う日まで、ごきげんよう♪
【Information】
名称:旧大阪商船
住所:北九州市門司区港町7-18
電話:093-321-4151