大洗発着小笠原3日目:小笠原4:西ノ島噴火
2017.06.24
こんにちは、かもめ課長です。
小笠原出航の夕陽を眺めていたら隣にいたスタッフがポツリと言いました。「これ昼と夜の間かもしれません」。???。よくみると暮れた先の空は明るく、逆側はもう既に星空が見えました。こんなに広くこんなに深い。少しずつ夜が近づいています。
かもめは8階に上ってみました。より遠くまで見渡すと遠くの空が明るいまま夜は深さを増してきています。本日の日没は18:25、でも今は既に19:25。いつもなら真っ暗なはずなのに・・・6月21日・・・そうか、今日は、夏至だ!そう思うとスタッフの言っていた昼と夜の間を見ることが出来る、一年にたった一度の機会だったのかもしれないと思い震えてしまいました。
ダイニングにむかうところで村上キャプテンからアナウンスが入りました。「本日は少し時間があるので活発に火山活動をしている西の島に立ち寄ります。皆様9時30分頃にデッキにお集まりください」。・・・まもなくして噴火をする西の島が突如にっぽん丸の前に現れました。
ドーーン。ゴォォ。大地が生まれる音が響き亘ります。安全な距離を保っているにっぽん丸のデッキまで地球の鼓動は届きました。生きている間に見ることができる人はそう多くはない光景、その瞬間を目の当たりにして本日2度目の振るえを体験するかもめです。
ゴォォン。4月からずっと噴火を続ける西の島、その島の大きさは日々大きくなっています。航海士いわく今までみた中で最も大きく噴火をしていたそうです。少し遠ざかると火山の上には数え切れないほどの星が瞬いていました。
「スケジュールにはございませんがこれより星座教室を開催いたします」。村上キャプテンの立て続けのサプライズに船上全員が拍手をしていました。はっきりと見える天の川、頭上全体に広がる自然のプラネタリウムの始まりです。
ドォォン。遠くに西の島の噴火の音が響くと星座教室をしていた航海士がポインターでその場所を指しました。島が生まれる瞬間に立ち会ったことを今一度思い出して感動してしまいます。
見えるところ全てが美しい航海です。煌めく星々の中を進む様は、宇宙の中をただようスペースシップになったようなにっぽん丸。星座教室を終えても多くの人が帰らずに星を見上げていました。ただひたすらに幸せの小笠原航海記です。