飛んで沖縄8日目:小さな浜の小さな出会い
2015.04.18
こんにちは、かもめ課長です。
午前の竹富島から、午後は船で小浜島に渡りました。これを忙しいと思う人もいれば、充実と取る人もいます。寄港地の過ごし方は人それぞれですね!竹富島には用事があって観光をしてきたのですが、小浜にはひとつ、行きたい理由がありました。それは東南アジアクルーズでご一緒した「つちだきくお」さんのコンサートがオプショナルツアーに組み込まれているからでした。
「おばあのシルバーカー」など馴染みのある懐かしい曲を聴いていると、八重山の素晴らしさと共にクルーズでの思い出がよみがえってきます。コンサートの後にはリゾート「はいむるぶし」を散策しつつ、遅めのランチにソーキそばを頂いてきました。
「大岳に登てうし下し見りば稲粟のなうり弥勒世果報♪」
(大岳に登って下を見ると稲粟が実って豊年)
ここ小浜島は八重山三大民謡のひとつ小浜節が生まれた島。つちださんのコンサートを聞いていて島の音楽に興味がわいてきました。珍しくこの小浜島はわき水が出るため、歌われているように稲作が出来るそうです。とはいっても、島内で見かけるのはほとんどサトウキビだった気がしますが・・・
「小浜てる島や果報の島やりば大岳ばくさで白浜前な♪」
(小浜という島は果報の島であるから大岳を後ろにして白浜を前にして)
ここは八重山諸島のだいたい真ん中、その小浜島で一番高い大岳(うふだき)に登ると全部の島が見渡せるのはその場所柄でした。琉球の言葉で「うふ」は大きい、素直に大きい山と名付けられています。そしてもちろん大岳の前には白い浜辺も広がっています。1750年頃に作られた歌での島の魅力は、今もなお生き続けて変わらないのですね。
「稲粟の色や二十頃美童粒美らさあてど御初上げる♪」
(稲粟の色は二十頃の娘 粒が美しいものこそ(だけ)御初の上納に)
午後だけしか小浜島にはいられないと思うと、スケジュールを立てている時点でちょっと考え直そうかとしたかもめでしたが、振り返ってみればとても素晴らしい時間でした。
ひとつの場所でゆっくりしていると見えてくるものがあります。大岳の展望台で一時間くらい何もしないで風に吹かれていると、もずくを取った!と自慢げに話す小学生や、旅人と名乗る青年と見渡す8つの島々の話を共有したり、あるいは風でめくれた葉の裏側に七色の虫がいたこと。(かもめは虫は苦手ですが・・・)たった一時間でも同じ場所でぼんやりするだけでどれだけゆったりとした時間の流れになることでしょう。
忙しいスケジュールの中でも、一カ所は少し長く時間を取ると、一日そのものがゆったりとしたものに変わる魔法がかかるよう。ぜひ皆様も、次は一カ所で動かず、その小さな一期一会を楽しんでみてはいかがでしょうか。