クルーズレポート

第二の寄港地、チュークとにっぽん丸アイランド

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.15

午前6時、ちょうど朝日の時間にチューク諸島の環礁を抜けて目的地の港には8時に入港しました。聞き慣れないチュークという街、またミクロネシア連邦という国、日本から来るにはグアムから週3便就航している飛行機に乗らなくてはなりません。南国の原風景を色濃く残す島は、果たして皆さんの好奇心を満たしてくれるでしょうか。

今回にっぽん丸では無人島を一島貸し切りました。その名も「にっぽん丸アイランド」です。現地ではオローラ島と呼ばれている直径100mあまりの小さな島ですが、シュノーケリングや砂遊び、またもぎたてのバナナやココナッツを楽しむことも出来ます。お客様の中には本格的にウェットスーツを着た方や開放的なスタイルな方など、それぞれの南国を楽しんでいるご様子でした。

ところで、周りが全て海水に囲まれた小島に、なぜヤシの木などの植物が育つのでしょうか。実は「熱帯特有のスコールがあるから」生きていることが出来るのだそうです。定期的に大量の真水を得られる、というその土地柄だからこその自然の摂理を感じます。見上げれば風に揺れる緑の葉っぱ、この植物たちが気持ちよい木陰を作ってくれていました。

写真・文 : 中村風詩人

ココス島で過ごすアイランドタイム

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.14

グアムでは「南部観光とフルーツ農園」を巡るツアーに参加してきました。北部は訪ねたことがあるが南部は初めてというお客様のお声も多く、皆様とても楽しみにしていたようです。

フルーツ農園ではその日に収穫した果物を味わうことが出来ます。カラマンシーやアンバレラなど聞いたことないようなフルーツを食せるのも南国ならでは。お昼ご飯を前にしてバイキングなので食べ過ぎには注意です。

農園から30分ほど移動すると桟橋へ、鮮やかな瑠璃色をしたココス礁湖は「奇跡の青」とも唄われる美しさを持っています。島内での3時間近いフリータイムでは、シュノーケリングはもちろんハンモックやビーチチェアでゆったりとお過ごししている方もいらっしゃいました。初めての離島で皆様いっぱいに羽根を伸ばしているご様子でした。

写真・文 : 中村風詩人

はじめての寄港地、グアム

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.13

街角には島花のブーゲンビリアが咲き乱れ、ビーチ沿いではヤシジュースを飲みながら潮風を感じます。午後はゴルフやスキューバ、ホノルルに勝るとも劣らないアウトレットモール。あるいは海辺のバーベキューやスパなど遊び尽くすには1日ではとても足らないほどの楽しみが詰まった島です。

アメリカ合衆国の準州グアム、日本語が通じる事でも有名ですね。その人柄や気候の暖かさは、やはり南国というにふさわしいパラダイスムードが漂っています。本日は素敵な青空が迎えてくれました。はじめての寄港地、皆様もうご予定はお決まりでしょうか。

鼎(かなえ)イントリウムメインショー

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.12

船内新聞には「伝統楽器とピアノでクラシカルなナンバーをお届けします」と書かれていましたが、なんとも想像が付きませんでした。それもそのはず、三味線やチャッパ(すり鉦)がピアノと混ざり合う音楽は他にはなかったからです。コンサートが始まった瞬間、共鳴した三つの楽器が絶妙な音色を繰り広げました。

会場にはチャッパの繊細な音色が響き亘りました。リズミカルに、けれども透明感のある音は、純粋に楽器の調べを届けてくれた気がします。聞いたことのあるリズムに、会場の皆様も自然と手が動いてしまいます。手拍子と重なる金属の和音が、染み込むようにホールにこだましていきます。

「日本の原風景といいましょうか。田んぼがあって森があって、そんな田舎でみたような景色を見た時に聞こえてくる曲を目指しました。聞いてください、ジパング」

懐かしいベルの音に鈴虫の羽音を思い出しました。それに続く三味線の音は稲穂が風に揺れているように心地よく吹き抜けていきます。ピアノは混ざり合うと光って浮かび上がる蛍を思わせる繊細な旋律を描いてくれます。いつか見た懐かしい景色が思い浮かぶような気がします。本日は鼎イントリウムが心地よい音楽とともに、船内に安らぐひとときを届けてくれました。

Performers
尾上秀樹(shamisen)
秀(percussion)
脇丸諄一(piano)

写真・文 : 中村風詩人

ポリネシアの人類学を学ぶ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.11

「これから寄港する国々は、だいたい海風が気持ちよくて浜辺にいるといつの間にか眠くなってしまうようなところばかりです。私の講義と一緒ですね」そんなご挨拶から始まった片山一道先生のポリネシア人類学。聴講に訪れたお客様たちは既に片山先生の冗談で心地よい笑顔を見せています。

ポリネシアの講義、というのは今までもちろん参加したことがありません。地球の3分の2は海、というのは聞いたことがありますが、その海の半分が太平洋だとは知りませんでした。この南太平洋には聞いたことない沢山の独立国があること、あるいは島民が体中に入れ墨を入れている島があること。知らないことばかりの内容です。聞いたことの無い事が沢山詰まった未知の世界を、これから訪ねていくと思うと期待は高鳴るばかりです。

写真・文 : 中村風詩人

神戸出航、そして南洋の楽園へ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.10

着岸したメリケンパークには関西圏からのお客様がたくさんお泊まりになっていました。10時になるとにっぽん丸とホテルに連絡通路が渡され、まだかまだかと待ちわびたご様子のお客様がお目見え。横浜を出航して1日、にっぽん丸は神戸から乗船のお客様をお迎えしました。

乗船証を受け取ると皆様さっそく船内を色々見て回っているご様子。15時の出港時間を迎えると、4階のデッキには多くのお客様が並びました。「よい航海を!」と音に乗せ、水飛沫に乗せ、手振りに乗せ、にっぽん丸はたくさんの方々のお見送りを受けました。中には商船三井客船の社長の姿も・・・。

だんだんと神戸が小さくなってゆきます。見送る人が「あぁ、いっちゃった」と呟くように、見送られた私たちも「とうとう来たんだ」とこれから始まる45日間を想いながら呟きます。皆様いろいろな気持ちを胸に、それぞれの楽園探しの旅が始まろうとしています。

写真・文 : 中村風詩人

Opening~2012年南洋の楽園クルーズ

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.09

2012年5月8日、にっぽん丸は南洋の楽園クルーズの出航に向けて、横浜大桟橋ターミナルに停泊しています。昨年もこの場所から、にっぽん丸は世界一周クルーズに出発しました。既に1年も昔のことと思い返すと、その時間の流れる早さに改めて驚いてしまいます。今年も船内から、また各寄港地からこのクルーズレポートを皆様にお届けして参ります。どうぞ、よろしくお願いします。

写真・文 : 中村風詩人

南洋の楽園に向け、いざ出航!

2012年 南洋の楽園クルーズ

2012.05.08

大桟橋ターミナル2階には特設スペースが作られました。
乗船の方やお見送りの方々、中には「久しぶり」と握手を交わす船友の姿も。
ゲートに向かう後ろ姿は、ドキドキワクワク楽園への誘いです。

乗船予定のお客様全員が無事本船に乗り込みました。
ターミナルからは船出を祝って演奏や祝辞が聞こえてきました。
本船からは静かに通信長が敬礼のご挨拶でお返しです。

「向こう側まで届くかしら」
エイッと力一杯投げると対岸のお一人がナイスキャッチ。
船と陸は光の虹がかかったように輝いていました。
いざ、にっぽん丸南洋の楽園に向け出航です。

写真・文 : 中村風詩人