クルーズレポート

パナマ運河通過、太平洋へ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.18

アメリカンブリッジふむふむ、なんでも「世界の3大運河」というものがあるらしい。
ビッグスリーを名付けたくなる信条は、世界共通なのですね。
クルーズにご興味のある皆様は、「世界の3大運河」はご存じでしょうか。
(分かりそうで分からない?→答えは本記事末)

本日はそのひとつ、パナマ運河を通過する日とあって皆様ワクワクしています。
「昨日はパナマ運河の水門を抜ける夢を見たの」と、朝日を見ながらお話。
あるお客様にとっては1日も待てないほどの楽しみのようです。

ホライズンデッキパナマ運河は、大西洋から太平洋へと抜ける運河です。
両側を熱帯雨林囲まれる運河は、まさにジャングルクルーズの気分。
けれども、一番の楽しみは「ロック」と呼ばれる6カ所の水門です。

運河の高低差を、ロックを利用しながら上昇下降し進むシステム。
その仕組みは、さながら船のエレベーターのような機能を果たしています。
ひとつめのロックに差し掛かると、ホライズンデッキには大勢のお客様が詰めかけました。

観客運河航行中には褐色ペリカンや軍艦鳥、あるいはワニなどの熱帯の生き物、
南洋の色鮮やかな植物やマンゴーの実を沢山つけた樹などを見ることが出来ます。
また大きなロックでは、ビルから溢れんばかりの現地の人たちが歓迎の声援を送ってくれました。

昼食には幕の内弁当が配られ、皆様景色の見える場所を探しながら船内のお気に入りの場所へ。
最も多くの人が集まったのは、7階船首に位置するホライズンラウンジでしょうか。
ぐるっと180度を窓に囲まれた開放感のある席で、刻々と表情を変えるパナマの景色を楽しめました。

夕方、最後のアメリカンブリッジを通過し、左手にパナマシティが見えて来ました。
ここまでくると太平洋は目前、そして遠くには出発地点の日本が霞んで見えている気がします。
残り約3週間、にっぽん丸は安全航行で皆様をお連れします。

*世界三大運河は、スエズ運河、キール運河、パナマ運河でした!

写真・文 : 中村風詩人

お客様皆様で作る、赤道祭!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.17

赤道祭全員集合写真午後20時半、本日のメインショー”赤道祭”開幕。
会場には船内のほぼ全てのお客様、スタッフが観覧に来ています。
ホール1階の椅子は埋まり、後方では立ち見の列が出来るほどの人気イベントです。

それもそのはず、出演者はいつもショーを見ているお客様達ご自身。
今回は名乗りを上げて頂いた13名の役者が揃いました。
約2週間の練習の成果が活かされるとき、果たして赤道を無事に通過できるのでしょうか。

赤道祭ハイライト「赤道を通過するには、竜王から鍵を受け取らねばならない」
古くからの言い伝えに従って、にっぽん丸の番留誠船長、
浜田慎一郎機関長に扮するお客様が立ち上がりました。

海賊や鬼達に阻まれながらも、一歩一歩”赤道の鍵”へと歩みを進めます。
絶命の危機には乙姫、上使の力を借りて立ち向かう。
それはまるで荒波の中を凛として航行するにっぽん丸の姿そのものです。

赤道の鍵「5月12日 午後13時41分 赤道通過」
赤道の鍵を竜王から受け取った番留誠船長。
無事に赤道を通過したことを乗客全員に伝えると、会場は大きな拍手で応えました。

それにしても!赤道祭がこれほどまでに素晴らしいショーだったとは。
世界一周クルーズでは定番のこのイベント、私も知ってはいましたが見るのは初めてでした。
その想像以上の面白さ、涙腺を刺激されんばかりの半ば感動さえも見た後に残ります。

2ヶ月以上生活を共にしてきたお客様同士のつながり、スタッフとの連携、
会場で見守る暖かい眼差しは既に他人ではありません。
台本を見なくても頭に浮かぶ出演者全員の名前、一緒に参加した数々のイベント、ご一緒した食事など。
まるで古くからの友人が演じる舞台を見ているような、そんな一入の感動募る晴れ舞台でした。
皆様、本日は本当にありがとうございました!!!

写真・文 : 中村風詩人

にっぽん丸の夏祭り!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.16

舞台周り皆様お待ちかねの”にっぽん丸の夏祭り”です!
東京音頭やソーラン節に始まる恒例の踊りに盛り上がり、
ユニークな夜店でさらにヒートアップした夜を過ごします。

当日は夕方から夏祭りに向けた盆踊り練習会が開かれました。
NIPPON MARUと書かれた手ぬぐいを持参して皆様が集まってきます。
さて、練習の成果は今夜いかされるでしょうか。

にっぽん丸の夜店一風かわった夜店がドルフィンホールを囲みます。
射的、ダイスを使った半丁、あるいは紐引きなど総勢7店。
懐かしのものから真新しいものまで魅力的なイベントが盛りだくさんです。

夏祭り総勢太鼓を担当したのはイベントスタッフより西尾遥と横山岳廣。
夜通しの練習で手に豆を携えての参加、影の努力にこっそり拍手をおくります。
その櫓をぐるりと囲むように盆踊りに参加したスタッフも大勢います。

それは心強い、と思うも束の間。お客様皆様もう盆踊りの手さばきは慣れたもの。
私のように周りを手本にしている人は他に見あたりません。スバラシイなぁと思いつつ。
それにしても皆様楽しそうにしてらっしゃる一夜でした。今日もぐっすりと眠れそうですね!

写真・文 : 中村風詩人

第12の寄港地、コズメル!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.15

添乗員(写真左:高橋久美子、右:清水智香子)

6月13日午前7時、コズメルに着岸すると大きな積乱雲がお出迎え。
にっぽん丸のデッキに出てみると湿気を帯びた南国の風が頬を撫でます。
最低気温は23度、最高気温は31度。メキシコを楽しむ最高の条件が揃いました。

思えばボストンからの4日間の航海は、今までで最も海の色や気温が変化した期間だったかもしれません。
ハリファックスやボストンの肌寒い気候から、日に日に数度ずつ暖かくなるのを肌に感じ、
それに伴って、海の色も濃紺のような深い色から少しずつ透き通った水色に変わってくるのがわかりました。

ツアー風景やや、皆さんが私の方を見ています。顔に何か付いてましたでしょうか。
と、見ているのは私ではなく、その後ろにある遺跡です。
マヤの文明が交わる聖地チチェンイッツァにやって参りました。

チチェンイッツァチチェンイッツアとは、マヤ人の言葉で“泉のほとりに住むイッツァ人”の意。
ピラミッドから400mの所に、セノテと呼ばれる聖なる泉があります。
当時の人々は、その泉に財宝や人身御供を投げ込んでいたとか。

また写真のピラミッドは、4方向の階段が各91段ずつあり(4辺x91段=364段)、
これに頂上の1段を加えると、1年間を表す365段になるそう。
また、春分の日と秋分の日だけは、太陽の角度がピラミッドに蛇を映し出すのも有名な話。

マヤの壮大な文明を前に、にっぽん丸ツアーご一行もただ驚くばかりです。
チチェンイッツアの遺跡をあとにすると、見知ったようにスコールが降り出しました。
雨上がりにかかる虹に見送られて、にっぽん丸は次の寄港地プエルトケッツァルへと出発いたします。

写真・文 : 中村風詩人

味わう、ワインクラブ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.14

バーテンダー森田純子さん「本日のワインはグーレと言いまして、皆様お待ちかねのボルドーの赤ワインになります。メルローとカベルネ・ソーヴィニヨンを合わせて造られたこのワインは、ブラックベリーのような果実の香りに、ロースト香が加わり芳醇な印象を受けます。味わいは果実の凝縮感があり、滑らかなタンニンの余韻が長く続きます。本日の肉料理にもよく合いますので、ぜひ一緒にお楽しみください。」

乾杯の唱和に先駆けて、チーフバーテンダーの森田純子さんがワインについて細かく説明をしてくれました。
今航海で全12回を予定しているワインクラブも残すところあと3回。今回はその第9回目にあたります。
少し前にも料理のご紹介をしましたが、その時のディナータイムについてのお話をいたします。

ワインクラブ「前回の寄港地ボストンで珍しい野菜を仕入れることが出来ました。緑色に加えて、黄色と紫色の3色のブロッコリーです。本日の肉料理の付け合わせにもこちらの食材を使用していますので、食べる前に一目見比べてからお楽しみください。」

グラニテで魚料理の味をリセットさせると、メインの肉料理がサーブされました。
肉料理を口にしながら運ばれてきたものは、なんと3色のブロッコリー。
緑色と黄色はわかる気がしますが、紫色とは何とも珍しい、付け合わせでもひときわ目立っています。

ワイン本日のワイン:グーレ/シャトー・コス・デストゥールネル(赤)
産地:ボルドー 品種:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン
合う料理:ラムチョップの香草ケール焼き

お客様の中には、普段はワインをそれほど飲まないのだけれど、せっかくの機会だからとご参加された方がいました。
ワインに詳しいかどうかも良いですが、この雄大な海をみながらお酒と料理を楽しむ事が出来るのは純粋に素敵です。
新しいことに挑戦する気になるのも、クルーズのような環境だからなのかもしれません。

写真・文 : 中村風詩人

やっと、クジラ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.13

くじら世界一周クルーズが始まった時は、お客様やスタッフは、
二言目には「イルカが見たい!」と夢を呟いていました。
しかし、「3日に1回は、イルカ」と、以前に記事を書いたように
その頃より多少頻度は減ったものの、イルカは結構目にします。

そうなると人間欲深いもので、最近は「やっぱりクジラが見たい!」と
いつの間にか飛躍された夢が、船内で流行語のように交わされていました。

くじら「クジラがにっぽん丸に向かって手を振っています!」
そんなアナウンスが操舵室から早朝の船内に流されました。
随分サービス精神旺盛なクジラがいるものだと訝しむも束の間、
人だかりの中から確かに手をふるクジラの姿が!

にっぽん丸の左舷側、距離にして100mほどでしょうか。
パタパタと何度も大きなその手を宙に振り上げてのご挨拶。
まるで「夢が叶って良かったね」と拍手をしているように見えました。

と、その時。大きな体を弓なりにして空へ舞い上がるクジラの姿が!
離れてゆくにっぽん丸に届ける最高のエール。
起きても覚めない朝の夢に浸る1日の始まりでした。

いるか一昨日は朝6時ごろに、変わった色のイルカが遊びに来ました。
「早起きは三文の徳」とは、まさにこのこと。健康にも目にも良い早朝の出会い。
朝日に輝く海を縫うように駆けてゆく姿は、自由の象徴に見えます。

さて皆様、いったい次は「何が見たい!」となるのでしょうか。
亀やマンボウ、シャチ、あるいはジンベイザメなどの目撃情報も耳にしますが・・・。
私も密かに次の船内流行語を楽しみにしていますね!

写真・文 : 中村風詩人

ワインクラブで楽しむマリアージュ

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.12

料理全体2011年6月10日(金)
夕食 〜ワインクラブ(メインダイニング『瑞穂』内)〜

・フランスチーズの盛り合わせ(オードブル)
・蟹身入りコンソメ・エクレア(スープ)
・白海老のガレット トマトソース ラタトゥイユ添え(魚料理)
・ミックスベリーのグラニテ(お口直しの氷菓)
・ラムチョップの香草ケール焼き マスタードソース(肉料理)
・マンゴーとマロンケーキ チョコレートアイスクリーム添え(デザート)
・にっぽん丸特製パン

ワイン本日のワイン:グーレ/シャトー・コス・デストゥールネル(赤)
産地:ボルドー 品種:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン
合う料理:ラムチョップの香草ケール焼き

料理「他のクルーズとも迷ったけど食事が美味しいからにっぽん丸にしたの」
そう、一人のお客様に言われたことがあります。
比較をするために、短期クルーズを乗り比べて味を確認されたのだとか。

そのお客様を今回のワインクラブのテーブルでお見かけしました。
撮影に伺うと、ちょうどワイングラスを傾けて香りを楽しんでいるところ。
目配せ代わりに笑顔を頂き、こちらまでその美味しさが伝わってくるようでした。

私も撮影後にワインと料理を頂きましたが、「美味しい」と心から言える味でした。
ひとつひとつ丁寧に作られた繊細な造形美、それでも手際よく暖かい物は暖かいまま食卓に届きます。
目で楽しみ、口で楽しむ。上質なディナータイムはクルーズの醍醐味のひとつかもしれません。

写真・文 : 中村風詩人

スタッフ対抗デッキゴルフ!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.11

デッキゴルフ協会のかたがたと乗船回数、試合回数などあらゆる点で驚くべき記録をもつ
デッキゴルフ協会というクラブチームがあるのをご存じでしょうか。
本日はそのデッキゴルフ協会の方々、またデッキゴルフ教室の優等生を集めて
スタッフ対抗で計2回の試合を行いました。

デッキゴルフ教室の方々とデッキゴルフを始めて、ちょうど2ヶ月。来るべくして来たこの時。
そうそうたる面々にスタッフチームのモチベーションは頂点に。
4対4で組まれたチーム、記念写真の通り8人のメンバーが出場しています。

試合の結果は、なんとスタッフチームが奇跡の逆転勝利!
最後の最後でスタッフ柳健作がまさかのホールインワン。
そこから形勢が変わると立て続けにゴールすることが出来ました。

教室と協会の方々毎日のデッキゴルフ教室に欠かさず出席されている教室チーム。
その傍らで助言を促すデッキゴルフ協会の方々。
仲むつまじい師弟関係が自然と出来ている事に感動すら覚えました。

デッキゴルフ教室の皆様、デッキゴルフ協会の皆様。
本日はお相手いただき本当にありがとうございました!

写真・文 : 中村風詩人

第11の寄港地、ボストン!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.10

bostonハリファックス出航から1日の航海を経て、ボストンに参りました。
青い空、白い雲、絵に描いたような快晴に恵まれての寄港地。
皆様本日のご予定は、もうお決まりでしょうか。

boston enter自由行動の方は、午前9時から上陸許可が下りました。
上下船口のある2階ロビーには数分前から、
シティマップを片手に何やらメモをとる方達が目立ちます。

上陸可能のアナウンスが入ると、ハリファックスの疲れはどこへやら。
皆様いっせいにアメリカを目指して外に飛び出していきます。
ボストン開拓のゴールドラッシュ、お目当ては名物のクラムチャウダーです!

boston terminal石畳みの細い路地、煉瓦作りの町並み。
ヨーロッパに勝るとも劣らない、美しい景観の街ボストン。
街を分けるチャールズリバーの向こうは、ケンブリッジです。

私は今回、美術館とギャラリーを巡ることにしました。
世界4大美術館のひとつ、ボストン美術館ではお客様ともばったり。
古都で触れる芸術は、ひと味もふた味も違います。

にっぽん丸はボストンを出航してから4日の航海の末、メキシコのコズメルへと参ります。
これからは海の色も刻々と変わる素敵な船内時間が待っています。
皆様どうぞお楽しみに!

写真・文 : 中村風詩人

第10の寄港地、ハリファックス!

2011年 世界一周クルーズ

2011.06.09

セオドア君「ただいまハリファックスのマスコット、セオドア君が併走しています」
朝6時過ぎ、珍しい早朝の船内放送で目を覚ましました。
セオドア君が何だかもよく分からないまま、カメラを片手にデッキへあがります。

やはり朝早くとあって見かけるのは見慣れたメンバ−ばかり。
まばらな人の間から、何やらキャラクターボートが動いています。
近づいたり離れたり、こっちにフラフラ、あっちにフラフラ。
気の抜けた音の汽笛を鳴らしながら、陽気な笑顔を振りまきます。

そう、タグボートのセオドア君です。愛嬌のある姿にお客様も興奮気味。
私も眠気を忘れてシャッターを切っていました。後々知ったのですが、
セオドア君の絵本、ぬいぐるみや陶器の置物、お皿やマグカップなどがあり、
ハリファックス港では、ちょっとしたアイドルのようです。

ハリファックス港さて、本船は無事にカナダのハリファックス港へと入港いたしました。
ここアトランティック・カナダの名産と言えば、兎にも角にもロブスター。
仕事で2時間しか外出が出来ないというスタッフも、
「ロブスターだけは食べてすぐ船に戻る」なんて言い出す始末でした。

なんでもこの海域は水温が低く、ロブスターの身がしまって特に美味しいのだとか。
身をまるごと剥いたら、レモンと溶かしバターをつけて召し上がる。
そんなカナディアンスタイルのランチでお腹を満たしに行きましょう。

写真・文 : 中村風詩人